番外 ~つらつらと書きたいことを~

1.委託に任せりゃ……
そもそも現実的な話、イベントで不確実な購入を強いられるより、始めから委託に任せて確実に手に入れてしまえばよいのではないか、という意見があります。
全くその通りだと思います。
委託と当日購入を組み合わせる(グッズ・コピ本など当日にしか手に入らない物を当日に、それ以外は委託でというスタンスが一般的)のは圧倒的に正しいです。知り合いにも委託通販で済ませる人が増えてきました。当日委託、時にはイベント前に委託販売されていることもある昨今です。時間の遅早もなくなってきました。もはやイベントで買いまくるのは少数派なのでしょうか?
結局は目的さえ達成できればいいのだと思います。
それでも。
それでも、イベント会場で手に入れたい。
その想いが私を突き動かしているのです。

……本音を言いますと、店舗委託は当然お店の取り分だけ高くなるわけでして、大体イベントで500円の本が600~700円で販売になるわけです。すると、委託3冊買うのとイベントで4冊買うのとが等しいぐらいになりまして……大量に買う人間にとっては割りと、死活。イベントに気軽に行ける間はイベントに参加してなるったけ買いまくりたいと思っています。


2.イベントはしご
「ああ、行きたいイベントが別々の場所で開催してしまった」というケースはたまにあると思います。
体力と財力と気力、売り切れてても泣かない心を持っていればイベント会場をはしごしてしまいましょう(関東関西限定でしょうかね……)。元気があった頃は蒲田Pioに行ってからビッグサイトへ行く、ビッグサイト→浜松町、板橋→浅草(都産貿台東)→板橋等、色々やっておりました。どうしてもかける労力が中途半端になるのと、後回しにしたイベントの回収率は最初から期待できないことがネックになります。2箇所以上のイベントに出たい、アフターは参加したい、雰囲気を味わいたい等あれば検討してみてはいかがでしょうか。これもまた一興です。


3.コミュニケーションを取ろう
仲間と参加しているときはいいのですが、ソロ……ぼっち参加者にとって列に並んでいる時間は孤独で寂しいものです。昨今はゲーム機、スマホで時間を潰せるようになりました。しかし楽しく会話しているグループを見ると、「どこからそんなお仲間を見つけてきたんですか……」と羨ましくなるものです。いやほんと、思いませんでしょうか?
じゃあ回りと話してみよう、といってもそれが出来るなら最初から一人じゃないんです、はい。
何かきっかけがあると楽ですよね。サークルの列に並んでいる時など、同じサークルを買う一体感が出ていますから、思い切って何を買うか聞いてみるのはどうでしょうか? 限数の問題があれば頼んだり頼まれたりがあるかもしれません。そこから話が弾んでいけば、もう、一人じゃない……!待機列などでも荷物を見てもらったりしたところから話が始まれば、いいなぁと思うのです。ずけっと話せる方が羨ましいですね。
これに比べればサークルさんと会話するのはハードルが低いのではないでしょうか? 後ろに人が並んでいなければ、軽く話をしてみましょう、【本人か確認してから】です。前に買った本の感想を伝えると非常に喜ばれると思います。
スケブの依頼は物を買ってから! 異様に細かいシチュを口頭で伝えたりして困らせることのないようにしましょう。
是非積極的に色んな人に話しかけてみてください。そして私にもおこぼれを下さいませ。


4.じゅうたん爆撃
イベントにおける買い方の中で割りとメジャーでありますが、本編で解説しなかったのがこのじゅうたん爆撃です。好きなジャンル、キャラ、カップリングのサークルを端から端まで見て回り買い漁るというものです。中身を見ずに買うというのがポイントです。自分の欲しいものを徹底的に打ち漏らし無く手に入れるという意味では非常に効率的で分かりやすいやり口です。
では本編で説明に出てこなかったのはなぜかといいますと、①最速理論と合わない、②私自身が行わない、からです。
①端から端まで回るのでルートも何もありません。そもそも理論を考える必要がないのです。島単位でブロックとして組み込むことはできますけれども。
②まずじゅうたん爆撃にはそれなりの財力が必要です、回る規模にもよりますが。また手に入れられるものが玉石混交(石などと言うのは真に恐縮ですが)となるため、私自身の美学に反し耐えられないというのがあります。私にとっての購入の基準が余りキャラやジャンルではない、ということです。むしろ好きなキャラの方が購入ハードル上がっている気がしますね。といった理由からじゅうたん爆撃を使用しないのです。代わりに小さなイベントなどで全サークル見て回る、ということはしますがね。


5.目指せ1サークル1分(移動込み)
タイトルの通りです。これを目指すにはコミケの場合一般入場だと少々厳しいところがありますが……。平均して1分になればよいので途中経過は関係ありません。実現できると行動時間、終了時間を読めるようになるので色々とやりやすくなるでしょう。まあ、事故にあったりしたら一瞬で無理になってしまいますので、あくまで目標として持っておくといい、程度です。
1時間で60サークル、1時間40分で100サークル、中々きついですね(じゅうたん爆撃を使用した場合は知りませんが)。例大祭13において友人と二人で70分で100サークル(個人ではチケットあり70分70サークル、シャッター無)、C89においては一人で80分60サークル(一般入場、三日目西、シャッター無)くらいの達成度ですので、できなくはないでしょう。コミケ三日目東では難しいでしょうね。回せたときの快感は半端無いものがあります。


6.たまにはゆっくり君のペースで
いつもイベントに対してカリカリしているわけではありません。時にはのんびりと、事前準備を一切せずに当日会場でカタログを買ってから待機列でサークルチェック、ほんわかと買い物をして終わったらのんびり全サークル見て回って面白い物を拾う……。そういうイベントへ行くのもいいのではないでしょうか。コミケや大きなイベントくらいしか行けない、という方も多いとは思います。ですが、小規模イベントには小規模だからこそできることがいっぱいつまっております。のんびりまったり、サークルさんと交流するもよし、コスプレを観賞するもよし、イベント企画を堪能するもよし、アフターイベントまで周辺を散策するもよし、アフターを楽しむのもよし、なのです。自分のペースで回れる楽しみを味わって欲しいと思います。
中々初期目的なくイベントに行くのは難しいですね、イベントへ行くことが目的となっている人は除きますが。
そうですね、前に心の傷を癒しにイベントへ行った人がいましてね……その傷自体イベントで負ったものだというのに……。


7.財布の限界、重量の限界
財布には限界があります。その日の予算を決めていたなら、それを超えるのは極力避けたいものです。想定していなかった買い物は財布を圧迫します。帰りの電車賃を残して全部使った、むしろ帰りの電車賃を借りたというかなり不名誉な思い出が頭をよぎります。限界まで使い込んだとしても電車賃くらいは残しておくべきでしょう。家に帰るまでがイベントですので。人それぞれ買いたい範囲を買える範囲で楽しみましょう。
同様に物理的な限界があります。本はかさばると一気に重くなります。両手と背中を使っても、まあ持てて150冊くらいが限界? 200冊いける人とかいるんでしょうか?(かさの問題で持てないという可能性がありますが)私は背中を使わずに100冊くらいで音を上げてしまいます。紐袋だと指が痛くなってしまうのが辛いところです。持って帰るのが厳しい人はサークルさんに混じって宅配を利用するのがよいでしょう。大物(ポスター、抱き枕カバー)は処理に困りますが。といってもそれぐらい買う方は皆ご存知だと思います(むしろ私が経験無いので教えて欲しいところです、箱ってどうやって買って、ガムテってどうしてるのでしょうか)。やりすぎて袋を壊すのだけはNGです。注意していきましょう。


8.感想を書いて送ってみよう
作者は感想に飢えています。作者にとって感想とは活力の源であり、次回作への原動力です。一言、ツイッターでもいいので感想をつぶやいてみてはいかがでしょうか? 一番良いのは直接リプで送りつける、メールを送るなどでしょうが、恥ずかしいのでエゴサ待ちで放り投げておくというのも手だと思います。昔は皆、HPの掲示板とかに書き込んでいたんでしょうね、もっと昔はお手紙……
今の時代こそ、最も作者と読者の距離が近くなったのでしょうから、思いを伝えるチャンスなのです。互いの距離感に気をつけて、失礼にならない程度に思いの丈をぶつけてみましょう。
 かくいう私は、恥ずかしいのと失礼なことを書いてしまっているのとで、自分のブログで公開するに留めてしまっています。どうにか直接伝えるようにしたいです。本当に失礼なことを書いてるなという自覚はあるのですが、なるべく本音を出したいというのもありますし。さじ加減が難しいものですね。


9.いい本とは、いい絵とは、あなたにとって、みんなにとって、買う理由、買わない理由、それでも私は探し続ける
あなたにとっていい本とは?
みんなにとっていい絵とは?
あなたがその本を買う理由とは? 買わない理由とは?

我々が見ている色とは本当に一緒なのでしょうか? そもそも私達は昔と同じ色を見ているのでしょうか? あなたの記憶にある昔の色はどんな色でしたか? 思い出はセピア色、などといいますが私の中の昔の色はもっと原色でビビッドだったような気がします。今の明るくどこか昔よりは力の入り方の均等な色とは何か違った記憶があります。私の目が変わったのか、世界が変わったのか、色が変わったのかどうなんでしょうか? それを感じたことはありませんか?
世界はモノクロだった、などというつもりは無いですが、私は色の感じ方というのは時代の色に引きずられるんだと思っています。その時代時代の色のあり方に。

同様に我々の絵に対する見方というのもどんどん変わっていっているんだと思います。年代ごとの絵柄の推移など見たことのある方は多いでしょう。10年、5年、いやエポックさえあればその瞬間に絵柄の流行など変わるものです。好みも変遷するでしょう。
そんな中で、あなたはあなたにとってのいい本を、見定め続けられるでしょうか?
あなたにとって買うべき本を、買わない本を選別し続けられるでしょうか?
変わり続ける、変わり続ける中で見失いたくない基準はありますか?

変わり続けることは悪いことではないのです、ただ時代に流されてそのまま引きずられていると感じたときどうすればよいのか惑うことはあるでしょう。
私が探しているのはそんな時でもいつでも「いい」といえる物なのです。変化の中にある「不変」の価値を、「不朽」の何かを見つけ出したい……
今この瞬間の素敵が、いつまでも素敵であって欲しい。
そんな本に、めぐり合いたくて、私は戦い続けるのです。




4.後書き

ここまで長々とお付き合いいただきありがとうございました。
ここから先は私が本文を書いて思ったことと、本文で書かなかったことを少しだけ述べさせていただこうかと思います。散文ご勘弁。

まず、この文章を書いてみて実に感じたことでありますが、自分が活動する中で本当に様々な方に支えられてきたんだな……と言うものです。本文ではボッチだなんだと言っておりますが、買い専ですら色んな方の支えがあってこそなりたっているのです。
それは別に友人だけに限りません、そもそも我々は作家さんが書かなければ買うものがないわけですし、イベントが開かれなければ買う機会もないわけです。店舗がなければ通販もままなりません。そういう風に考えを広げていくと少し優しい気持ちになれるのではないでしょうか。
とにかくこの場を借りて全ての人に感謝を。誰に届くか分かりませんが。

普段日記や文章を書くときは小ネタを挟んだりするのですが、今回は全くそういったものを入れませんでした。純粋に内容だけを詰めたかったというのがあります。そのため余り読み物として面白いものになっていないかもしれないのですが……。
また、ですます調だけで押し通すという奇妙な文章となりました。断定口調で書けるほど自信がなかったのかもしれません。私みたいなペーペーの買い専がイベントを大いに語るというのも片腹痛いというかなんだか失礼な気がしてならなかったのです。

そもそもこの文章を書いたきっかけというのが本文でも述べた通り(述べていない)僕ラブ12における無残な敗北でした。余りに散々な状態だったため本当に泣きそうになりました。結局委託でほとんど回収できたとはいえ、それでも二度と手に入らない物もあり、自分の弱さや限界というものを痛感したできごとでして。こういうことがあってイベントへの向き合い方というものを見直そうと相成ったわけです。

書くにあたり、先人に似たような事を考えて執筆された方はいないか探してみましたが、全くヒットしませんでした(実はヒットはする)。冷静に考えてみれば、過程や方法などどうでもよくて本を買えたという結果だけが得られれば本当はそれでいいんですよね。だから基本的に自分がどういう風にイベント回ったかなんて記録する物ではないのでしょう。勿論要注意なサークルさん(いつも早くに売切れてしまう、牛歩になってしまう……等)を頭に入れてる方というのは多いと思われますが。
たまたま私が記録をとるのが好きで、向き合う機会というのが生まれなければこんな文章出来なかったわけですから世の中というのは中々面白い……です。

注意でも書いたとおり、あくまでこれは私のやり口にすぎません。もっといい方法があれば教えていただきたいと思っているくらいです。自身に適したイベントの回り方を各々で見つけていただければ幸いです。
むしろこんなに忙しなく立ち回っていては本当にイベントを楽しめてるのか怪しいくらいですよね、実際祭りの前を一番楽しんでいる自分がいて何ともかんとも。勿論イベント自体も楽しいのですが、準備している時が……やっぱりね?


さて、最後になりますが本文ではあえて触れなかったことを言っておきたいと思います。
ぶっちゃけてしまうと結局必要なのは【コネとカネ】です。
夢の無い話です。
どうして楽しいイベントでそんな事を言わなきゃいけないのか……
しかし、現実は非情なのです、嫌と言うほど思い知らされてきました。特にコミケで。
(検閲)
欲しい物が広がれば広がるほど、夢を見れば見るほど、手に入れられない物の多さに気づくのです。
皆で戦利品を分配している人を見てあなたはどう思いましたか?
過去の私は、率直に言ってその光景がうらやましかった。
カネはないままですけど、コネというか戦友が今はいます。それは本当に嬉しい事なのです。
コネは運かもしれません、ですが人と人との繋がりの中から何かが生まれる可能性はあります。もっと色んな人と繋がってみませんか? 色んな輪が大きくなっていき、その中に私もあわよくば混じれればそれに勝る喜びはありません。私自身割と今いるコミュニティにこもりがちなところがあるのでこれからは前向きにいろんな人と関わっていければなと思います。

さあ、次のイベントに向けて旅立ちますか!

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